古今和歌集の巻七巻「賀」の和歌一覧まとめ。
巻七巻|賀
343 | わか君は千世にやちよにさされいしのいはほとなりてこけのむすまて |
344 | 渡つ海の浜のまさこをかそへつつ君かちとせのありかすにせむ |
345 | しほの山さしてのいそにすむ千鳥きみかみ世をはやちよとそなく |
346 | わかよはひ君かやちよにとりそへてととめおきては思ひいてにせよ |
347 | かくしつつとにもかくにもなからへて君かやちよにあふよしもかな |
348 | ちはやふる神やきりけむつくからにちとせの坂もこえぬへらなり |
349 | さくら花ちりかひくもれおいらくのこむといふなる道まかふかに |
350 | 亀の尾の山のいはねをとめておつるたきの白玉千世のかすかも |
351 | いたつらにすくす月日はおもほえて花見てくらす春そすくなき |
352 | 春くれはやとにまつさく梅花君かちとせのかさしとそ見る |
353 | いにしへにありきあらすはしらねともちとせのためし君にはしめむ |
354 | ふしておもひおきてかそふるよろつよは神そしるらむわかきみのため |
355 | 鶴亀もちとせののちはしらなくにあかぬ心にまかせはててむ |
356 | よろつ世を松にそ君をいはひつるちとせのかけにすまむと思へは |
357 | かすかのにわかなつみつつよろつ世をいはふ心は神そしるらむ |
358 | 山たかみくもゐに見ゆるさくら花心の行きてをらぬ日そなき |
359 | めつらしきこゑならなくに郭公ここらの年をあかすもあるかな |
360 | 住の江の松を秋風吹くからにこゑうちそふるおきつ白浪 |
361 | 千鳥なくさほの河きりたちぬらし山のこのはも色まさりゆく |
362 | 秋くれと色もかはらぬときは山よそのもみちを風そかしける |
363 | 白雪のふりしく時はみよしのの山した風に花そちりける |
364 | 峰たかきかすかの山にいつる日はくもる時なくてらすへらなり |